１．中間報告　まとめ　

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コンタックスＴ使用記　中間報告～コンタックスＴを30年間使いたい～

1) 基本的でありながら個性的な「かたち」　

　大変個性的で画期的な機械である。カメラに必要な基本メカニズムをきちんと押さえ、無駄な機能を排した上で、多少の無理をしながら、かなり小さくまとめた意欲的な基本デザインがなんとも言えない魅力を発している。よい「かたち」とはこういうものだと思わせる。

2) ひとすじなわでは扱えない　　　　

　その結果、うまく写すにはそれなりのテクニックが必要でありながら、決まったときの写りがとても良い。一方、気を抜くと失敗写真を量産しやすいカメラでもあり、それがまた写真好きにはたまらない困った機械である。

3) 魅　惑　的　

　これに加えて、幾分かの高級感をただよわせた外装であり、所有する者（買おうとする者）の心を惑わすアブナイ機械である。

4) 華　　奢　

　しかし、本カメラの宿命ともいえる華奢な構造とメーカーの修理体制の限界からヘビーユースに耐えられないところがあり、超一流機とされるライカには何歩も、そしてロングセラーであるローライ３５には今一歩及ばない機械である。

5) 大きな潜在力　

　したがって、この華奢な部分を強化した新型機がもし開発されるならば、新世紀のカメラの１スタイルを築きうる大きなポテンシャルを持っていると思われる。
　なお、コンタックスＴ２以降のシリーズも大変魅力的ではあるが、別のコンセプトの商品のようで、本機の潜在力は十分に発揮されていないのではないだろうか。

6) 再生の可能性（未知）　　

　レンズ部分を見ると、シャッター制御にエレクトロニクスが使われている以外は、まったくの機械式であるので、故障した本体から切り離せば別のボディに移植できると思われ、そのゆくえを構想中である。
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